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筋トレは良くない?

こんにちは。
スモールジムYell代表トレーナー
近藤です。
さて、日本では今でも「筋トレをすると怪我をしやすくなる」「体が重くなって動きづらくなる」「体が硬くなる」などの誤解が根強く残っています。
特に、過去の経験をもとに指導を続けている競技指導者の中には、こうした考えを持っている人が多い印象です。
また、日本人はもともと体格が小柄であることから、「柔よく剛を制す」といった考えが好まれ、それが筋トレへの誤解につながっているのかもしれません。
ウエイトトレーニングには、目的に応じた正しいやり方があります。
健康維持や日常生活のために行う場合は、楽しみながら取り組めばOKです。
しかし、競技力向上を目的とする場合は、重量設定・回数・種目の組み合わせ・休息のとり方などを適切に考えなければなりません。
特に、本格的なスポーツとボディビルでは、トレーニングの方法がまったく異なります。
競技におけるウエイトトレーニングの基本的な目的は、怪我の予防基礎筋力の向上が中心だと私は考えています。
ウエイトトレーニングには、昔から変わらない基本的な原理・原則があります。

【トレーニングの3原理】

  • 過負荷の原理(負荷をかけないと成長しない)
  • 可逆性の原理(やめると元に戻る)
  • 特異性の原理(目的に応じたトレーニングが必要)

【トレーニングの5原則】

  • 全面性の原則(バランスよく鍛える)
  • 漸進性の原則(少しずつ負荷を上げる)
  • 反復性の原則(継続して行う)
  • 個別性の原則(個人に合った方法で行う)
  • 意識性の原則(意識して行うことが大切)
興味があれば、それぞれの詳しい意味を調べてみると面白いですよ。
これらの原理・原則を守り、解剖学に基づいた正しいトレーニングをすれば、基本的に怪我をすることはありません。
トレーニング中に怪我をする原因の多くは、誤ったフォーム・無理な重量設定・適切でない方法によるものです。
これには指導者の責任も大きいですね。
また、「筋トレをすると体が硬くなる」という誤解もありますが、ウエイトトレーニングは関節の可動域をしっかり使って行うものです。
体が硬くなる原因は、むしろストレッチ不足によるものです。
「筋肉がつくと体が重くなって動けなくなる」という考えも、極端なレベルでない限り当てはまりません。
例えば、短距離走の選手は筋肉量が多いですが、とても素早く動けますよね?
競技のためにトレーニングをして動きが悪くなったとすれば、やり方が間違っていた可能性が高いです。
運動指導者として注意すべき点のひとつに、特異性の原理の誤解があります。
特異性の原理とは、「競技や目的に合ったトレーニングを行うこと」ですが、これを競技の動作をそのままトレーニングに取り入れることだと勘違いしてしまうケースがよくあります。
例えば、重いダンベルを持ってゴルフのスイングやバッティングの素振りをするようなトレーニングです。
もし明確な意図があって行うなら良いのですが、多くの場合は中途半端な負荷になり、逆にフォームや感覚を崩すリスクがあります。
スイングスピードを上げたいなら、下半身や体幹のウエイトトレーニングをしっかり行い、スイングの技術練習は別で行う方が合理的です。ウエイトトレーニングそのものが悪いのではなく、やり方が間違っていることが問題なのです。
私たち運動指導者は、お客様の身体を良くすることも悪くすることもできます。
その責任を忘れず、日々「本当に正しい指導ができているか?」と自問自答しながら取り組むことが大切ですね。